クロスボウが持てる条件
クロスボウを所持するためには次の欠格事項にあてはまらない必要があります。また、欠格事項以外に事実上必要な条件もあります。
■欠格事項
- 18歳に満たない者(例外あり)
- 禁錮以上の刑の執行を終えてから5年を経過していない者
- 統合失調症や躁鬱病など精神的な病気にかかっていたり認知症の者(※)
- アルコールや覚醒剤などの薬物中毒、心身耗弱者(※)
- 住所が定まっていない者
- 過去に一定の犯罪歴のある者や、所持許可の取消処分等を受けた者
- 暴力団関係者(※)
- ストーカー行為や配偶者暴力行為をした者、その他人の生命、身体若しくは財産若しくは公共の安全を害し、又は自殺のおそれのある者(※)
- 同居の親族に上記※に該当する者がいる場合
■明記されていないが、事実上必要な条件
- 試合を主催する協会に所属している事(=出場する試合がはっきりしている必要がある)
- 身内以外の近所さんと交流がある事(=身辺調査の際に身内の他に近所さんに人となりを聞かれる)
- 身内や近所さんと大きなトラブルを抱えていない事
- 生活に困窮するほどの借金ほか負債がない事
- 平日に何度も警察署へ足を運べる事(=土日は生安課は開いていませんので呼び出しは昼間ばかりとなる)
- 初心者講習に参加できる事(講習は基本昼間に行われます)
以上の条件をクリア出来る人でないと、所持許可はなかなかおりません。
警察へ行く前に
警察に所持許可の申請を行う前に、クロスボウの基本的な知識を得ておく必要があります。
ここでいう知識とは、クロスボウ自体の仕組みや射撃方法だけでなく、試合のルールや競技者に関する現状なども知識に含めます。
まったく何もしらないままで「クロスボウを所持したいです!」と言って警察に飛び込んでも話がまったく進まない事でしょう。
これらは幸いにもインターネットで調べればある程度分かりますので、まずは調べて見てください。または協会などに相談をしてみてください。
警察での手続きの流れ
いきなり警察に所持許可の申請をしてもまず通りません。次の様な手順が必要となります。
① 地元の警察署生活安全課などに「クロスボウの所持許可について相談したい」旨の問い合わせをしてください。日時を定めて担当者と面談する事になります。
② その際に所持許可までの流れについて話を聞くことになります。
クロスボウに関する手続きは我々もですが、警察も初めての経験となりますので、事ある毎に県警に問い合わせをするなどしてかなり時間がかかると思います。
お互い初めての事ですのでのんびり長期戦を覚悟してください。
③ 申請に必要な書類や様式について説明があります。これらの話を元に書類を作成もしくは集めてください。
必要な書類の具体的な中身につきましては、ほとんどのケースで各都道府県警のHPなどで公開されていたりダウンロードができます。また説明を受けた警察署で用紙をいただける事もあります。
身分証明書の発行が必要となりますが、この書面は本籍地でしか発行ができません。
本籍地が遠方の場合は取りに行くためにかなり時間がかかりますので、余裕を持って行動しましょう。
④ クロスボウの初心者講習会を受講します。
講習は年に数回しか行われませんのでタイミングによっては数ヶ月待つことになります。
受講料は6900円の県証紙となります。また講習最後にテストがあり、およそ8割合格となります。
⑤ 担当者と相談しつつ、必要な書類が集まりましたらお金(10500円の県証紙)を揃えて所持許可の申請となります。
⑥ 申請の間、保管場所や身辺調査があります。
⑦ 許可が下りましたら所持許可証が交付されます。
⑧ 交付から3ヶ月以内にクロスボウ販売業者に手続きを進めていただき、手元にクロスボウが届きます。
具体的な手続き方法は販売業者にご相談ください。
⑨ 警察にクロスボウを所持したことを申し出て、クロスボウに付けられる登録番号の書かれたシールを貼りに警察署に行きます。
これでひとまずクロスボウを所持する事ができる様になります。
所持許可までの期間
タイミングや諸条件によって変わってきますが、警察に相談をしてから取得までにおよそ3ヶ月~1年ほどかかります。
猟銃などもそうですが、銃刀法の制限下で初めてクロスボウを手に入れるためにはこれだけの手間がかかります。ある程度の覚悟が必要なのかもしれません。